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COLUMN

リサイクル通信2018年10月7日発行号 掲載コラム原稿『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!!』

第49回 変化の激しい宝石・貴金属相場の今

2018.10.7

少しずつ季節は夏から秋に移り変わり、年末の商戦期がすぐそこまで近づいています。これから数か月間は、前回お伝えした「シーズナリティ」を意識しながら仕入れに反映していきたいところです。今回は、最近動きの激しい宝石・貴金属のトレンドを取り上げてみましょう。

ココ最近、地金や色石、ダイヤモンド(メレ石)の相場が下がってきています。それぞれ異なる理由があるのですが、全般的にダウントレンドが続いていることから、背景を捉えた上で、より市場ニーズに合った商売を行っていくことが求められつつあります。

地金に関しては、金・プラチナいずれも下がっていますが、特にプラチナ相場の下がり傾向が顕著です 。現在はPt850よりもK14の方が1グラムあたり買取金額が高い専門店もあります。2015年初頭から続くプラチナとゴールドの相場逆転現象が、さらに進んできているといえます。ゴールドが強くなっている、というよりも相対的にプラチナの価値が弱くなっていますので、貴金属の売買時は今まで以上に念頭に置いておきましょう。

相場はダウン傾向、ニーズに合った商売を

エメラルドやルビーといった色石も、ここ数ヶ月は相場に元気がありません。要因は、色石の輸出先として大きな存在感を示す中国の需要減。米中貿易摩擦の影響もあり、人民元安が続いていることが影響していると思われます。9月に香港で開催されるジュエリー・ショーの結果が、今後の相場を占う試金石となりそうですが、はたして。

そして、ダイヤモンドのメレ石相場は揺れています。いわゆる「潰し」と呼ばれるメレ石は、直近で1~2割ほど下がっています。大きな一因として 「人工ダイヤ」の存在が挙げられます。「以前、大量の天然メレ石の中にCVD合成ダイヤを混ぜ、それを買取店に持ち込む手法が流行り、相場が下落したことがありました。現在はそのときとは状況が異なり、CVD合成ダイヤを積極的に製品化するトレンドが生まれつつあります。今年6月にラスベガスで開催されたジュエリー・ショーで、世界最大のダイヤモンド商社「デビアス」が、CVD合成ダイヤを扱ったジュエリーブランドを発表し、市場でも賛否が分かれたことは記憶に新しいでしょう。同じく6月に、フランス・パリのヴァンドーム広場には世界初の人工ダイヤ専門店がオープンし、こちらも話題となっています。

良質な天然ダイヤと同等のクオリティを持ち、かつ安価な人工ダイヤは、ファッションジュエリーを中心に注目を集めています。実際、メレ石の中でもクオリティが低いものほど相場が下がっており、影響は少なくありません。また近年は、世界で環境問題に対する意識がさらに高まっています 。採掘時に少なからず自然破壊が生じる天然ダイヤと比べて、人工ダイヤは環境に優しいとされているそうです。

ハッキリとは分かりませんが、人工ダイヤは単なる一過性のトレンドではなく、今後のスタンダードとなることもありそう。 今は相場への影響はメレ石に留まっていますが、天然ダイヤ市場全体に影響を及ぼす可能性も視野に入れて、注目していきたいところです。

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