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COLUMN

リサイクル通信2019年9月25日発行号 掲載コラム原稿『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!!』

第61回 宝石の古物売買、始めるならコレ

2019.9.25

前回は「腕時計のブランド古物売買をいまから始めるなら」をテーマに、おすすめの商材をお話しました。今回は「ジュエリー(宝石)」をテーマに、同様のお話をしていきます。

ジュエリーと一口にいっても、古物市場では「ブランドジュエリー」と「ノンブランドジュエリー(市場によって一般ジュエリーとか宝石とか呼び名は様々)」に大別されます。前者は、カルティエやティファニーといった宝飾ブランドが作るジュエリーを指します。後者はブランド名を冠していない、自由な発想によって作られたジュエリーです。ブランドジュエリーと異なりメーカー定価が存在せず、価格帯もデザインも多種多様です。

まずはブランドジュエリーで相場把握

これからジュエリーの古物売買を始めるのであれば、まずはブランドジュエリーから手をつけることをおすすめします。ブランドジュエリーはメーカー定価があるため、ある程度相場が把握しやすいからです。よほどのプレミア商材でなければ、定価に対する掛け率が目安となりますし、型番商材ですからWebで調べれば中古の販売価格なども容易に分かります。

一方で、ノンブランドジュエリーはメーカー定価が存在せず、ましてや型番などありません。その時々の市況を踏まえながら、製品そのものの価値(宝石、地金、デザイン性)を総合的に判断して値付けを行うので難易度は高め。まずはブランドジュエリーから取扱い、慣れてきたらノンブランドジュエリーにも目を向けていくのが良いと思います。

ブランドジュエリーなら、腕時計と同じく王道の定番どころを買うのがおすすめです。カルティエの「ラブ」や「トリニティ」、ブルガリの「B-Zero」シリーズあたりは、価格帯も10万円アンダーからと手が出しやすい。ラブリングやB-Zeroリングは、昔はいわゆる"ツブシ"(地金のみの価値で換算される商材)と呼ばれる商材に毛が生えた程度の値段でしたが、近年は外国人向けとして人気が上昇。サイズが大きいものほど値段が高くなる傾向にあります。

人気が安定している上に、素材やサイズによって値段が違うため、他ブランドにも通ずる相場感の勉強にもなります。こうした傾向が分かってくれば、ワンランク上のブランドにチャレンジできるようになります。例えばヴァンクリーフ&アーペルなら、主要モデルの価格帯は10~30万円台と一回り以上高くなりますし、モデルのバリエーションが豊富なため取扱い商材の幅が広がります。

ノンブランドジュエリーに手を出すのなら、初めはダイヤメレ石が中心のファッションリングがおすすめです。ファッションリングは市況に左右されにくく、売りやすい点が魅力。古物市場ではしっかりと下見して、その時の相場感をつかんでおけばあまり失敗しないと思います。

いわゆる「宝石」のイメージが強いルビーやサファイヤ、エメラルドは、元々の相場感を把握することはもちろん、市況による値動きを注視しなければなりません。例えば、株価や為替の値動きがあまりよくないときはみんな値段に辛(から)くなるため、ツブシ向きの商材が強くなる傾向にあります。ここ最近は地金相場が高騰していて、まさにこの傾向が現れています。

まずは半貴石と呼ばれるそれほど高くない商材から手をつけてみて、相場感をつかんできたらルビーやエメラルド、サファイヤといった貴石にチャレンジしてみましょう。定価がない宝石相場は、それこそ古物市場に参加して実戦で覚えていくほかありません。

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